ランディングページの目的と作成のメリットとは
Web広告を実施する際に作成する「ランディングページ(LP)」は、その用途からコーポレートサイトやサービスサイトとは異なる作りとなっています。しかし、初めてWeb担当者となった方は、どういったWebページを「ランディングページ」と呼ぶのかはっきりと理解できていないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事ではランディングページ(LP)とは何か、目的や作成するメリットを丁寧に解説していきます。
ランディングページ(LP)とは
現在広く使われている「ランディングページ(LP)」という言葉には下記2種類のページを指す場合があります。
・着地ページ
キャンペーンなど広告の遷移先となるWebページ
「着地ページ」は文字通り、そのWebサイトで最初に訪れたページを指し、Googleアナリティクスのランディングページレポートで使われる「ランディングページ」はこちらの意味となります。
この記事で取り上げる「ランディングページ」は後者になります。キャンペーンや広告のために制作されるWebページで、購入や申し込みなどのアクションを誘導するために用意します。リスティング広告やバナー広告の飛び先として使用され、広告に興味をもったユーザーの受け皿の役割として機能します。
「LP(エルピー)」は「Landing Page」の頭文字を取ったものです。
ランディングページ(LP)の目的
キャンペーンの遷移先として使用される「ランディングページ」の目的は、キャンペーンのコンバージョン(CV)と同じになります。具体的には製品の購入や資料請求、サンプルの取り寄せ、サービスの申し込み、お問い合わせ、体験版の登録、メルマガ登録などです。
コーポレートサイトなどでは認知や情報の提供を目的のひとつとする場合がありますが、ランディングページに関してはそれらを目的にすることはほとんどありません。
ランディングページ(LP)の特徴
ランディングページにはいくつかの特徴があります。
今回は下記の3点をご紹介します。
1ページ完結型のレイアウト
・最低限のリンク
・興味をそそる魅力的なコンテンツ設計
・1ページ完結型のレイアウト
LPでは広告で興味をもったユーザーをCVまで誘導する目的があります。そのため、遷移してきたユーザーの興味をさらに掻き立て、共感を得た後に、メリットを理解してもらい、信頼を獲得してアクションを起こしてもらえるよう、必要な情報を1ページに盛り込みます。
ユーザーは安心を得て初めてアクションを起こすため、機能だけを紹介したページや購入のための入力フォームが設置されているだけのページでは意味がなく、結果的に縦に長いレイアウトになることが多いです。
最低限のリンク
関連製品や詳細情報へのリンクなどを付けるとユーザーの流出につながってしまいます。
LPではCV獲得が目的のため、離脱の原因となってしまうリンクは極力減らし、最低限のリンクだけを付けるのが一般的です。
興味をそそる魅力的なコンテンツ設計
CVを獲得する上で製品やサービスが魅力的であることは大前提ですが、それだけではLPのCV獲得には繋がりません。LPに遷移してきたユーザーにどれだけ寄り添い、ニーズに沿った切り口で魅力を伝えられるかで結果は大きく変わります。そのため、メインビジュアル(MV)やキャッチコピーの選定にこだわったLPが多くみられます。
最後のアクションまで、ユーザーの興味を掻き立て、引き付けていくことが重要となります。
ランディングページ(LP)とホームページの違い
ランディングページの制作を検討するにあたって、「なぜわざわざランディングページを作る必要があるのか」「ホームページに遷移させてはいけないのか」といった点はよく議論に上がるのではないかと思います。
LPとホームページ(コーポレートサイト)の違いは、前述のページ数や長さ、リンクの数以外にも、主な流入元、公開期間、構成要素、閲覧に使用されるデバイスなどの点で傾向が異なります。LPは広告からの流入が大部分であるのに対し、ホームページはコンテンツマーケティングなどを実施して自然検索での流入増を狙えます。LPの場合はキャンペーン実施期間が終了すれば閉じることも多いですが、ホームページは基本的には公開終了時期などはなく更新していくのが一般的です。
そして最も大きな違いは目的にあります。LPはCV獲得であるのに対し、ホームページはアクションだけでなく情報提供や理解促進、認知も目的のひとつとして設定されます。
ランディングページ(LP)を作るメリットとデメリット
ランディングページにもメリット・デメリット両方が存在します。
それぞれ解説していきます。
ランディングページ(LP)を作るメリット
LPを制作するメリットは、主に以下の3点です。
・コンバージョン(CV)獲得に注力できる
情報が1ページに集まっている伝えたい順番で情報を提供できる
コーポレートサイトやサービスサイトを広告の遷移先に使用した時と比較して、リンクが少なくユーザーの感情に沿って設計されたLPは離脱する確率が低く高いCV数が期待できます。
また1ページに集約されていることでユーザーが目についた順番にページを回遊するのではなくLPの構成順に情報を受け取る可能性が高く、理想に近いストーリーでアプローチできます。
ランディングページ(LP)を作るデメリット
LPを制作するデメリットは、主に以下の3点です。
・制作コストがかかる
・直帰率が上がる
・SEOの効果は期待できない
新しいページを作成するので、必然的に制作コストはかかってしまいます。また後述しますが運用上A/Bテストを実施したりMVの変更なども発生する可能性は高く、都度費用が発生してしまうことは留意しておく必要があります。
また、1ページ完結型である以上、遷移したユーザーが「期待していたものではない」と判断すれば直帰に繋がります。したがってLPを制作すれば直帰率が上がってしまうことは避けがたい影響といえます。LPはCVを促すコンテンツを配置していきます。
テキストも極力すぐに理解できる分量におさえ、読む労力をかけないようにするのでSEO対策を同時におこなうのは難しくなります。
効果的にランディングページ(LP)を運用する方法
ランディングページを制作したら、LPの改善をおこない効率良くCVを獲得していきましょう。LPの改善・最適化は以下の流れで実施します。
・課題を発見する
・原因を仮定し、改善案を考える
・改善案を検証する
まずはGoogleアナリティクスやヒートマップなどを活用して現状のLPの課題を探っていきます。直帰率が高すぎるのか、流入数が少ないのか、CV数が少ないのかなど、課題によって改善すべき点は異なります。課題に対していくつかの仮説を立て、対策を考えます。改善案がまとまれば、それらを検証し、課題として挙げた点に変化があるか確認してみましょう。
重要なのは、しっかりと仮説を立てることです。なんとなくで改修を重ねても、原因の特定ができず次回に活かすことができません。
ぜひしっかりと順序だてて取り組んでみてください。