屋外撮影で失敗しない!自然光を活かす撮影テクニック

屋外撮影では、照明機材を使わずに自然光だけで美しい映像を撮影できるのが魅力です。しかし、天候や時間帯によって光の強さや向きが変わるため、適切なテクニックを知らないと、「逆光で顔が暗くなる」「白飛びしてしまう」「映像にムラが出る」といった問題が発生します。
本記事では、屋外撮影で失敗しないための自然光の活かし方について詳しく解説します。YouTubeや企業PR動画、インタビュー撮影など、さまざまなシーンで役立つポイントを紹介しますので、ぜひ活用してください!
撮影に適した時間帯を選ぶ
自然光は時間帯によって大きく変化するため、目的に合った撮影時間を選ぶことが重要です。
- 1.「ゴールデンアワー」を活用する
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「ゴールデンアワー」とは、日の出直後(朝)と日没前(夕方)の時間帯のこと。
◆特徴:光が柔らかく、影が長く伸び、温かみのある映像になる
◆活用シーン:ポートレート撮影、風景撮影、ドラマチックなシーンを演出したいとき
◆注意点:ゴールデンアワーは1時間程度しかないため、事前に撮影準備を整えておく
- 2.昼間の直射日光を避ける
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昼の12時〜14時頃は、太陽が真上にあり、光が強すぎるため顔に影が落ちたり、白飛びしやすくなります。
◆対策:木陰や建物の影を利用し、被写体を直射日光から守る
◆レフ板(白い板や布でもOK)を使うと、顔の影を和らげられる
◆曇りの日はむしろチャンス! 光が拡散され、柔らかく均一なライティングになる
- 3.夜の撮影は人工光とのバランスが重要
- 夜に屋外撮影をする場合は、街灯やネオンなどの光源を活かすことがポイント。
◆明かりがある場所を選び、暗所でのノイズを減らす
◆被写体の顔に光が当たる位置を探して配置
◆スマホやカメラのISO感度を上げすぎるとノイズが増えるため、できるだけ光のある場所で撮影する
逆光・順光・サイド光の活用方法
屋外撮影では、光の向きによって映像の印象が大きく変わります。「逆光・順光・サイド光」 の特徴を理解し、状況に応じた活用をしましょう。
- 1.逆光(被写体の背後に太陽がある)
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◆メリット:ふんわりした柔らかい印象の映像になる(シルエット演出も可能)
◆デメリット:顔が暗くなりやすい
◆対策:レフ板や白い布を使い、前面から光を反射させて顔を明るくする
【テクニック】
◆フレア(光のにじみ)を活かす → レンズに光を取り込んで、幻想的な映像を演出
◆露出補正をプラス側に調整 → 被写体を明るくする
- 2.順光(太陽が被写体の正面にある)
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◆メリット:被写体が明るく、細部までクリアに映る
◆デメリット:影が強くなり、のっぺりした印象になりやすい
◆対策:やや斜めから光を当てる(完全な正面からの順光は避ける)
【テクニック】
◆顔が眩しくならないように、少し目線を下げてもらうと自然な表情が作れる
◆日陰に移動して、光を和らげるのも有効
- 3.サイド光(横から光が当たる)
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◆メリット:立体感のある映像になり、顔の輪郭や質感を強調できる
◆デメリット:片側の顔が暗くなりやすい
◆対策:白い壁やレフ板を使って、暗くなった側を明るくする
屋外撮影を成功させるための実践テクニック
スマホの標準カメラアプリでも撮影は可能ですが、専用アプリを使うとより高品質な映像を撮ることができます。
①NDフィルターを活用する
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屋外撮影では、光が強すぎて白飛びしやすいため、NDフィルター(減光フィルター)を使うと、適切な露出が保てます。
◆スマホでもNDフィルター付きのクリップオンレンズを使用可能
◆強い日差しの中でも、シャッタースピードを調整できる
②風対策をする
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屋外撮影では風の影響を受けやすく、音声収録に問題が出ることも。
◆風切り音を防ぐには、マイクにウィンドジャマー(風防)をつける
◆音声が大切なインタビュー撮影などでは、ピンマイクを使うと◎
③背景を意識してフレームを構成する
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屋外撮影では、背景に不要なものが映り込まないように注意が必要。
◆背景を整理することで、被写体が引き立つ
◆ボケを活かして、プロっぽい映像にする(ポートレートモードやF値を調整)
屋外撮影では、自然光をコントロールすることで、劇的に映像のクオリティを向上させることができます。時間帯や光の向きを意識し、適切な設定やテクニックを活用することで、プロ並みの仕上がりが可能になります。
また、風や背景の影響にも注意しながら撮影を進めると、より完成度の高い映像が作れます。今回紹介したテクニックを実践し、美しい屋外映像を撮影してみてください!
・動画のクオリティをあげたい方
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・逆光・順光・サイド光の活用方法